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4月10日府中ステージアート公演

4月10日の府中ステージアートの公演、おかげさまで無事に終わりました。

 今回が初舞台の川村礼子さん、平野友菜ちゃん、トウシューズデビューをした吉村冴咲ちゃんと妹の吉村咲希ちゃん、それぞれがなかなか堂に入ったもので、立派に舞台を務めてくれて、とても嬉しかったです。今後の成長が本当に楽しみです!

 そのリハーサルに励んでいる3月のある日、とてもとても嬉しいことがありました。

 かれこれ20年ぶりになるのでしょうか、懐かしい元生徒のお母さまから分厚いお手紙をいただいたのです。何事かしら?と思いつつ読ませていただきますと、これがまぁ!嬉しさと有難さで胸がいっぱいになり、じわっとまぶたが熱~くなってしまったのです

 私ひとりではとても勿体なくて、一人でも多くの方にこの気持ちを共有してもらえたらと思い、無理を言ってご本人に了解をしていただき、こちらにご紹介させていただきます。

 拝啓、桃の節句も過ぎ春らしさを感じられる頃となりました。みゆき先生にはますます御活躍のこととお慶び申し上げます。

 とてもとても長い間「ご無沙汰を重ねた今頃」大変失礼なことと思いつつ、娘が発した言葉を機に改めて感謝の気持ちをお伝えしたい思いに駆られ、思い切ってペンを取った次第です。

 娘のこと… 幼稚園年中から中二までの約十年間大変お世話になりました。第七回の発表会「シンデレラ」を最後にバレエスタジオを後にした事が昨日のことの様に思い出されます。  現在娘は、小さいころからの夢だった保育士の職に就き、仕事と両立しながら小二の長男を頭に三人の子育てに日々奮闘しております。

 つい先日、久し振りに会った時のこと長男の習い事の話題になりました。大好きな体操教室。けれど本人の取り組む姿勢がよく理解できず、歯がゆい様子の娘。(私にとってはなんでも熟せる自慢の孫なのですが〈笑〉) 「私はね…」と話し始めました。「小さい頃から出来ない事があると、どうしたら上手くできる様になるか?いつも考えて、出来るまで何度も何度も繰り返し練習したんだよ。それは、バレエをしていたおかげ。みゆき先生に教わったからなんだよね~」と。三十路を超えた娘の口から今、そんなことを聞けるとは…。その瞬間、私は驚きと感動で胸が一杯になりました。そして次から次へと当時の出来事が走馬灯のように蘇ってきたのです。

 歌ったり踊ったりが大好きだった娘、私の憧れだったバレエを習わせたくてバレエスタジオ見学を数ヶ所。おこがましいのですが、みゆき先生は何か特別違う‼と直感したのを覚えております。初めてスタジオを訪れた日、当時三才だった娘はみゆき先生から「幼稚園の年中さんになったら来てネ」と言われガッカリしていました。それでも、その日を指折り数え、レオタードとバレエシューズを身に付けた時の嬉しそうな表情も忘れることが出来ません。親子で恋焦がれたレッスンの始まりでした。

 常に全身全霊でご指導して下さるみゆき先生のお姿に感銘を受け、レッスンを受けられることに幸せを感じながら通ったのも懐かしく思い出されます。普段のレッスンは勿論のこと、二年に一度の発表会では更に多くの貴重な経験をさせていただき、そのたびに大きく成長した娘の姿を見ることが出来ました。

 「子供達に本物の舞台を‼」と常に仰っておられた先生、はじめての発表会の舞台を目にした時は、その素晴らしさに只々驚いたのを覚えております。夢の様な立派なセッティング。これが、子供達の発表会場⁈と目を疑いました。目に映る物すべてが本当に「本物」だったのですから…。啓介先生率いる「レイディエートフィル」の生オケ、舞台装置、娘もこの舞台で本当に踊れるの⁇  リハーサル、「デ・フィレ」でカノンの曲に合わせて出てくるだろう娘の姿を、舞台袖からドキドキしながら観ていた私。 今でもその曲を聴くと感動で涙があふれてきます。

 そして、その舞台で踊れる様になるまでの繰り返された通し稽古、その休憩時間に垣間見た生徒達の様子。上級生、下級生が一緒になってそれはそれは楽しそうにお喋りしている。厳しいレッスンの合間に上級生は、常に下級生を気遣う様に優しく接し面倒を見てくださっていたことも忘れられません。憧れのお姉さん達の様にもっと上手に踊れる様になりたいと刺激を受け、同時に頑張る気持ちが芽生え、そして思いやりの心も自然な形で育まれたに違いありません。

 バレエのレッスンを通して、みゆき先生が伝えてくださった沢山の教えは今もしっかりと娘の心に刻まれています。幾多の困難があっても克服出来る精神力、他人への思いやりの大切等々、生きていく上で人として大切なこと全てが娘に培われたのです。 今まで娘を支えて来たものは紛れもなく先生の愛情にあふれた教え、情熱、その強い土台があったから… そしてこれからもずっと娘の人生を支え続けてくれることでしょう。

 みゆき先生と御縁をいただいたことで私達は素晴らしい財産をいただきました。 私達の人生がさらに豊かなものになりましたこと、改めて心から御礼申し上げます。

 思いつくまま…。 まとまりのない拙い文章でお恥ずかしい限りですが、今の私の気持ちをそのまま記させて頂きました。

 コロナ禍でままならない日常が続いておりますが、先生には何卒ご自愛の上、益々のご活躍をお祈り申し上げます。

 いつの日か、お目にかかれますことを願って…。     かしこ

             令和四年三月八日                  М・T

 ……ずいぶんと盛り込み過ぎなのでは?と身の置き所を探したくなってしまうのですが、来年35年になります教えを続けて来て、少なくともお一人はこんな風に仰って下さるって、なんて幸せなことでしょう‼  今思いますと、全ては幸運のもたらしてくれた『奇跡』だったのだと思うんですよ。私の実力では到底ありません。 周りの方々に恵まれて、みなさんで起こしてくれた奇跡です。

 なので、 この貴重な『みんなの財産』を決して埋もれさせてしまいたくないと思い、M・Tさんの完璧な文章をお借りして、記録としてたいせつにさせていただきたいと思います。

 M・Tさん、本当にありがとうございました! \(^o^)/

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